中国でのホワイトカラーとブルーカラーの壁

日本人から見ると中国の建築物や道路等は細部の処理が甘いな~と思う事が少なくありません。製造業においても同様の傾向はあり、これはどういった事に起因しているのでしょうか?

日本と比較した場合、製造業の歴史が浅い、国民性等々幾つかの理由があると思います。
私が思う根本的な理由として中国の社会構造(主に人的な資質において)の幅の広さが挙げられると思います。
日本の様に大多数の労働者が高等教育を受けている社会では無いのです。
中国の就業者の意識においてホワイトカラーとブルーカラーの壁はかなり厚く、その接点も極めて少ない状況です。
中国の会社において、ブルーカラーとホワイトカラーは別の階層となっているのです。

これは待遇が異なるという単純な事でなく、ホワイトカラーは現場にでる事をよしとせず、工事現場で現場監督無しで工程が進んでいる事も少なくありません。
この事が冒頭の品質の悪さにつながっている要因の一つと思います。
日本では例えば経営のトップ層が現場に出る事はある意味美談でもありますが、中国のある程度上の階層の管理職は、オフィスの部屋にいる事が当然と考えるのです。(勿論全ての人がそうではなく一般論として)

現在の中国大卒の就業難もこの事に起因している要素が少なくありません。
今の中国は仕事を選ばなければ就業先はいくらでもある状況です。
その証拠に少し街を歩けば至る所で人材募集の張り紙を見かけます。
但し、例えば農村から親の仕送りを受け、大学を出た人間がブルーカラーの仕事に就く事はプライドが許さなく、農村の両親や親戚にもメンツが立たないのです。
北京郊外で大卒ではあるものの就職できず集団生活を行っている「蟻族」も話題になりました。
この人達はブルーカラーの職に就く事をよしとしないのです。

そういった意味ではホワイトカラーとブルーカラーの待遇もこのミスマッチにより逆転現象を起こしており、例えば北京では一般的な大卒初任給より阿姨(お手伝いさん)の方が給料が高かったりする事も現実に起こっています。

中国で従業員を雇用する場合、上記の様な状況や地域性を考慮する必要があります。

委託製造先の品質管理担当に伝えたのに、きちんと現場に伝わっていなという事はありませんでしょうか?
日本の品質要求を現場に伝える為には、委託製造先の管理層に伝えるだけで無く、現場をチェックする必要があります。

弊社では中国委託製造先の開拓・監督・監査・検査業務代行も行っています。

是非お気軽にお問い合わせ下さい。

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