ドイツ・フランクフルトで行われたBtoB消費財見本市アンビエンテから旧暦のお正月である2月18日に北京へ戻りました。
そこで目にしたのはスマホの画面を凝視する中国人妻の姿・・・
それ自体は珍しい事でもないのですが、いつもと真剣さが違います。
何としているのかと聞くと微信紅包(WeChatお年玉)だと。

同じく微信のタイムラインを見ても、皆この話題で持ちきりです。
中国で広く普及しているQQで有名なテンセントが運営する中国版LINEである微信(WeChat)を使ってお年玉を配ったり、受け取るのが大流行でした。
どういう仕組みかと言うと、お年玉を配りたい人が個人に送っても良いし、グループ(例えば会社の)グループに配っても良いとの事。
面白いのが、皆に均等に配っても良いのですが、例えば100人のグループに20人に指定の金額を配り、早い者勝ちでお年玉を受け取る事が出来、その配分はランダムとなる様な指定が出来る様なゲーム性があり、その為皆スマホの画面に張り付く結果となりました。
報道を見るとお年玉のやりとりが、大晦日(除夕)の1日で10.1億回、大晦日から初五の6日間で32.7億回に登ったとの事です。

お年玉を配ったり受け取るには、微信に決済の為の銀行情報を連動させなければ行けません。
この結果2日間で2億人が微信と銀行カードの連結を行ったと報道されています。http://jingyan.baidu.com/article/f71d603762fa6e1ab641d1c6.html
この数値は中国ネットの巨人であるアリババの決済システムである支付宝が8年掛かった数値になります。
もし30%の人が100元(約1900円)を配ったとしたら60億元(約1140億円)の資金がテンセントに無利子で流れたという事になります。
以前から微信から金融商品(理財商品)を購入する事は可能でしたが、今回のお年玉の仕掛けでアプリと銀行口座を莫大に連動する事に成功したのです。
テンセントがこの金融インフラを使ったどんな次の1手を打ってくるのか楽しみです。
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