中国経済の見通しとアセアン投資

先日北京で会合に出席しました。

その会合には在中日本大使館経済部の公使も出席しており、現在の中国経済情勢について説明をして頂きました。

内容については、マクロ情勢及び経済政策実施動向で、資料も頂きました。

ここではその内容について詳しく触れませんが、説明の際印象に残ったのが、その資料の使い道です。

公使からは「資料は日本の本社さん等へのご説明等にお使い下さい。日本の方は中国経済の将来へ極端に悲観的な見方も多いと思うので・・・」との事でした。

2013年中国の経済成長率は  ※政府の2013年経済目標は7.5%
第一四半期 7.7%
第二四半期 7.5%
第三四半期 7.8% 
という状況です。

7月16日李克強首相は「雇用確保のため7.5%を割り込んではならない。仮に景気減速がすすんでも成長率7%は死守しなければならない」と発言しています。

確かに中国経済に多くの問題がある事は間違いありません。

GDPの内インフラ投資比率が多い、不動産の高騰、生産性過剰等々の問題は識者にも指摘されています。

但し、(少なくともバブル期の日本より)それらに対策は打たれており、例えばインフレも政府目標のCPI3.5%を下回る状況(9月は3.1%の上昇)です。

不動産価格高騰の対策も2件目の購入制限等の対策も取られており、上昇は緩やかになっています。

マクロで打てる対策はまだ多く、仮に中国バブル崩壊があったとしても、日本のバブル崩壊の様に全面的ではなく、限定的な分野で起こる様に考えています。

日本の報道で見かける崩壊論や悲観論も現実の中国の経済政策を見ると、かなり極端(願望!?)の様に感じます。

以前日本の書店で「北京オリンピック後」「上海万博まで」という中国経済崩壊論の本を良く見かけましたが、そういった本を書いた経済学者さんは今どういった発言をしているのでしょうか。

GDPの成長率も一時期の二桁で無くなった事で中国の成長も急ブレーキと言われていますが、13億の人口(市場)を持つGDP世界第2位の経済規模の国が、まだ7%以上成長しているのです。

北京東三環


これからはアセアン投資というのは間違いでは無いですが、欧米系企業の動きを見ていると、中国は以前主要な投資先であり、プラスしてアセアンという戦略です。

中国とアセアン投資のバランスが大事だと思います。

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