中国庶民の収入と生活のアンバランス

中国人がメインで使うSNSは微博から微信(WeChat)へ移行しています。
微信はLINEに似たアプリで、電話帳に登録している知合いが推薦、あるいは申請が来て、承認するとチャットができ、Facebookの様なタイムライン機能もあります。
(携帯のメモリに中国人の知合いが多い方は、是非このアプリをインストールして見て下さい。中国人との人間関係構築に非常に使えるツールです。)

そこで中国人の知合いの投稿を見ていると、登録したメンバーのプライベートの様子を見る事が出来ます。
一般に中国人はSNSへの写真投稿も顔を出しますし、情報公開は比較的オープンです。
そこで驚くのが、多くのそれほど富裕層で無い普通のホワイトカラーの友達が海外旅行に出掛けたり、高級車を買ったりしているのをよく見かけます。

多くの知合いは以前の同僚だったりするので、大体の収入レベルは想像できます。
例えば恐らく月給5〜8千元位(約8〜13万円)かな〜と思う友達が、2週間のヨーロッパ旅行に出掛けていたり、20万元(約320万円)以上する新車を買ったりしています。
一般に日本で月収10万円位の人がこの様な生活をしているでしょうか?

普通に考えれば、収入と生活がマッチしていない感じがします。

勿論色々な条件の人がいる訳ですが、私の周囲の中国人は下記の様な条件を持っていたりします。

・親と同居しているので、住居費が掛らない。
・大幅な不動産値上がり前にマンションを購入しているので、含み益を持っている。
・中国は夫婦共働きが当たり前であり、配偶者を含めた家庭収入がソコソコある。
・給与以外の投資収入(株式、理財商品、家賃)がある。

と言う様な条件を(人によっては複数)持っていたりします。

あと根本的には、伸び率が鈍化しているとはいえ、GDP世界第2位の大国が今年の見込みで7〜8%伸びていて、将来への希望が消費に1番効いているのではと思います。
やはり明日が今日より良くなるという希望が消費につながっている様に感じます。

80〜90年代生まれの若者には「月光族」(毎月の給料を全て遣う人の意味)と言う言葉もあり、親と同居で気兼ね無く給料を使えたり、親の援助を期待できる若者も多いのでしょう。

また中国には相続税が無く(親名義の不動産を相続する場合は25%の税金が掛かります)、言葉は悪いですが親の金をあてにしている若者も少なくありません。

中国での販売マーケティングを検討する場合、平均収入から購買力を測るだけでは本当の購買力が見えません。
現地の消費状況を都市・商品・年代層等を細分化し、実際に調べる必要があります。

中国人の懐は、表面上より深いのです。


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