在中邦人数にみる上海と北京の違い

日本から北京へ戻り、次の日には一泊二日で上海へ出張。


今に始まった事では無いが、それにしてもまあ日本語の看板の多い事・・・
上海へ来ていつも思うのは、日本人密度の濃さ・・・
これを感じるのは中国の都市では上海と大連位かな。

北京もそれなりに日本人はいますが、韓国人や欧米人の方がずっと存在感があるのです。

在中邦人の数を外務省海外在留邦人数調査統計(2012年10月現在)で見ると・・

中国全土 140,931人(前年比+7.14%)
上海市   56,481人(前年比+12%)
香港     22,184人(前年比+4.16%)
北京市   10,355人(前年比+2.49%)
蘇州市    7,326人(前年比+45.99%)
広州市    6,183人(前年比−4.77%)
大連市    6,175人(前年比+0.39%)
深セン市   4,730人(前年比+12.39%)
天津市    2,631人(前年比−11.32%)

この統計は各地の日本大使館・領事館に在留届を出した人の統計なので、実施には在留届を出していない人や長期出張者も相当数いると思われ、この倍の人数はいると言われています。

上海市には少なくとも10万人以上の日本人が住んでいる事は確実なのです。

当然これだけの日本人がいれば、日本人マーケットも存在し、数多くの日系の外食産業、コンビニ等が多数進出しています。

日本人が駐在する上でこれだけ便利な海外の都市も他では無いでしょう。

<しゃぶしゃぶの看板にローソン>

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<魔都上海を爆走するフェラーリカルフォルニア>

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フェラーリは北京より多く見かけます

個人的にはこれらの中国大都市以外の、2級3級都市の在中邦人の数に興味があります。

潜在成長力の高い地方部への投資傾向が知りたいからです。
どなたか小都市まで含めた統計データが見られるサイトがあれば教えて下さい。

私は以前上海にも駐在しており、個人的に感じる北京と上海の違いは・・・

・上海の方が垢抜けていて、北京は一言で言うと「巨大な田舎」
・タクシーの運転手が振ってくる話題は、上海は商売で北京は政治
・上海はコンビニが異常に発達
・上海の方が日本料理店が多い
 (上記在中法人数を考えれば当たり前ですが・・・)
・上海の方が日本語人材が多い。
 (上海虹橋空港で安全検査職員に日本語で声を掛けられ驚いた事があります。北京では日本料理店でも日本語が通じない事も多いです・・・)
・何故か1元は上海は硬化で北京は紙幣で流通している
・同じ普通語であっても、発音が違う
 etc,,,

日系企業の中国進出を考えると、販売対象によりエリア戦略を考える必要があると思います。

在中日系企業への販売を考えれば、やはり日系企業の集中している上海からという戦略もありますし、一番日系企業向けの競争が激しいのも上海と言えます。

但し、上海や北京の日系企業はオフィスも多く、製造業が対象であればその業界の工場が多い地区を選択する必要があると思います。

当然進出コスト(賃料・人件費)も大都市の方が高いです。

但しこれだけ上海に集中に投資を集中しているのは日系企業だけで、欧米企業は北京・上海・広州で見ても、各地のGDP比に応じたバランスで投資をしています。

この部分は日系企業も見習うべきでしょう。

私は仕事柄大都市以外の所謂地方都市へ行く機会も少なくありませんが、田舎に来たな〜と思うと同時に地方都市の人口を調べると大阪や名古屋よりずっと人口が多かったりするのが、中国の地方都市の恐ろしい所です。

中国での販売・進出を考える場合、北京や上海、あるいは有名都市以外のマーケットも大きく、ターゲットとする業界やコストを勘案し進出する都市を考慮する必要があるのです。

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